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    基づく鍼灸

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よくあるご質問

何回受ければ効果があるの?

症状や病気にもよりますが、痛みなどの慢性的な自覚症状がある場合には、1~2週に1回程度、2~3ヵ月を目安に通院されると改善するケースが多いです。
日常生活での労作(負担)の程度にもよりますが、強い症状が治まり、安定した状態になれば、その後は月に1回程度の受療で十分な効果が得られる方も多く見られます。

鍼は痛い方が効くの?心地良い方が効くの?

鍼を刺入した際に感じる『ズーン』『ズキーン』 とした感覚は鍼特有のひびき・得気(とっき)と言われ、心地良いと感じる方もいれば痛いと感じる方もいて、個人差があります。
治療を目的とする際は、どちらが効果的ということはありませんが、異常な反応(硬い、痛いなど)が現れている部位や障害部(悪いところ)は正常な部位と比べると敏感なため、強い刺激を感じやすくなっています。つまり、悪いところに鍼がしっかり当たると刺激を感じやすいということです。

症状がなくなったら治療を止めても良いの?

鍼灸治療が効果を示す病気には、完治する(病気が完全に治る)ものと、症状が改善した後も"おつきあい"(病気のコントロール)が必要なものがあります。加齢が発症に関与している病気や症状の多くは、症状が改善・軽減した後も定期的に受療することでコントロールしやすくなります。『加齢というと聞こえが悪い!』なんて思う方もいらっしゃるかもしれませんが、椎間板(背骨を構成する組織)の加齢性の変化は、多くの方が20歳代ですでに始まっています。例えば、加齢が関わる身近な症状として"ぎっくり腰"がありますが、鍼治療を定期的に受けることで発症回数が減るという研究データもあります。もちろん、加齢性の変化が関与しない病気や症状の中にも、"おつきあい"が必要なケースは多々あります。
治療の継続が必要な方には鍼灸師がご説明し、最終的にはご自身で判断していただきます。

どのくらいの頻度で受けると良い?

これまでのところ、鍼灸治療の受療頻度の違いによる効果の相違に関する明確な研究データはありません。そのため、あくまでも経験に基づく私見になりますが、『症状の程度や日常生活での負荷のかけ方によって、また、1回の治療の強度によって異なる』というのが当院の所見です(治療の継続が必要な場合に限ったお話です)。
症状が強い時や、日常生活での負荷が重い場合は、2〜4回/月程度でのこまめな受療をお勧めします。症状がほとんど消えて、一定期間、安定している場合は、1回/月程度で十分です。症状や病気によっては、1回の治療で改善することもあり、悪化した時だけ受ければ良いのではという方もいらっしゃいますが、再燃(再び増悪すること)予防という観点からすると、定期的な受療が合理的です。また、予防という点では、長期間(3ヵ月以上)空けての受療は、その効果が薄れるように見受けられます。
鍼灸治療は、重篤な副作用や依存性はなく、長期間継続して受けても悪影響はありません(安全性を欠く鍼灸による有害事象は起こり得ます)。個々に応じて適した受療頻度をご提案しますが、ご自身でも体調の変化を観察しながら最適な頻度を見つけましょう。

鍼灸治療で起こり得る副作用は?

副作用とは、治療による本来、期待される作用とは別の作用のことを指します。多くの場合は、望まない"悪い作用"という意味で用いられています。
鍼灸では、治療中・治療後に一時的な痛みや不快感、重感などが起こることはありますが、これらは物理的な刺激によって当然、生じ得るもので、症状の緩和に向けた身体の反応と捉えられます。ただし、治療強度や個人差によっても反応の程度は異なりますので、『治療中の痛みが我慢できない』『治療後のだるさが辛過ぎる』などという場合は、遠慮なくお申し出ください。刺激量を調整します。
また、毛細血管を穿刺する(つく)と微少出血や内出血することがありますが、出血傾向のある方(病気、薬などによる)でなければ1~2週間程度で治癒します。
安全な鍼灸治療であれば不可逆性(元に戻らない)の重篤な副作用は起こりませんが、誤った深度で鍼を刺入することによる臓器損傷(気胸など)や、粗暴な鍼操作による組織損傷(神経損傷など)、高い温度の灸による熱傷(やけど)など、安全性を欠く鍼灸は、重篤な副作用(有害事象)も起こり得ます。このような"有害事象"を起こすことなく、かつ、鍼灸治療がもつ本来の効果を最大限に活かすために、当院では知識と技術の向上により安全性を確保した上で積極的な治療を行っています。
"積極的な鍼灸治療"とは、"悪くならない治療"ではなく、"良くなる治療"です。
治療に対する感受性により、1回の治療の適刺激(量)は異なり、それにより、同じ病気や症状でも効果を感じるまでの期間が変わることもあります。

鍼灸治療で起こり得る自律神経反応とは?

鍼灸治療によって、まれにめまいや吐き気などの自律神経反応が表れますが、これは、本来、望まない"副作用"のひとつです。不可逆性(元に戻らない)の副作用ではなく、ごく一時的なものですが、本来の効果を得るために必要な反応ではありません。これらの不快・不要な反応を避けるには、適切な体位(姿勢)で、適度な刺激強度の治療を受けることが肝心です。
特に、頸部(首)には、星状神経節という自律神経の1種である交感神経の幹があるため、頸部への治療は注意を要します。極度に緊張した状態や、座位(座った姿勢)での強い鍼灸刺激は、リスクが高くなります。万が一、起こってしまった場合は、数十分程度、楽な姿勢で横になっていれば(身体を横たえる)速やかに消退します。なるべくリラックスして、寝た状態(うつ伏せやあお向け)で治療を受けましょう。座位は、姿勢を保持するために筋肉が緊張するため、特に、鍼治療を行う場合には、適した姿勢とは言えません。
刺激強度は、症状の程度や刺激に対する感受性を見ながら鍼灸師が判断します。当院では、治療前に、起こり得る副作用について説明し、ご理解・同意を頂きます。副作用を起こすことなく、最良の治療が提供できるよう努めております。ご不明な点や不安なことがありましたら遠慮なく、お尋ねください。

鍼はどのくらいの深さまで刺すの?

刺入深度は身体の部位や目的とする組織(皮膚、筋肉、腱、靭帯、神経)によって変えており、鍼を刺さずに皮膚表面に接触させるだけの場合もあれば、深部に位置する神経を直接、刺激する際には7cmほど刺入することもあります。
経穴(ツボ)と言われる部位は体表の座標のみ決められているため、同じツボでも鍼の刺入深度によって刺激を受容する組織は異なり、効果も異なります。

鍼は本数が多い方が効果が高い?

鍼は本数が多い方が効くというものではありません。
症状の原因となっている部位や症状の改善に作用する部位に適切な刺激をすれば、本数に関わらず、十分な効果があります。少ない本数でも1本1本が的確な刺激であれば、高い効果を得ることができます。逆に、本数が多くても1本1本が的確でなければ、本来の効果は得られません。とは言え、症状が慢性化していると、より多くの部位(組織)が関連している場合が少なくなく、また、ひとつの組織に対して加算的に刺激をした方が効果的なことも多いため、結果的に本数が増えます。ただし、刺激に対する感受性は人によって異なり、また、同じ人でも状態によって必要な刺激量は変わります。
ちなみに…的確な部位への単刺(刺して直ぐ抜く鍼)と的確ではない(的確な部位を外した)部位への鍼通電は、お身体の状況や治療の目的にもよりますが、前者の方がより効果的です。

数十分置く鍼(置鍼)と刺してすぐ抜く鍼(単刺) どちらの方が効果が高いの?

一般的に、鍼を刺した時と抜く時に生体反応が起こりやすいことが実験的にわかっています。
刺激強度で考えると、これらの操作が多い単刺の方が反応が強く起こることになりますが、どちらが適しているかは症状や刺激に対する感受性・反応性によって異なります。

鍼と灸どちらが良いの?

鍼と灸は何れも刺激療法ですが、鍼は機械刺激、灸は熱刺激であり、また、これらは結果的に化学刺激としても生体に作用しています。臨床的(経験的)に見ると、どちらの刺激が適しているかは病気や症状によって異なり、また、個人差もありますが、作用(効果)についての根拠となる研究(論文)に関しては、鍼の方が圧倒的に多いのが現状です。『研究結果がないと効果がない』訳ではありませんが、有効性(どのくらい効くか)や安全性、また、その機序(なぜ効くのか)に関して研究データがある方が安心して受けられますよね。
当院では、医科学的根拠(研究データ)に基づく治療方法を基本としているため、鍼を選択するケースが多くなります。ただし、患者さんの鍼に対する感受性や熱刺激の優位性を考慮して灸を優先したり、併用したりすることもあります。また、灸は患者さんご自身でできるタイプのものもあり、場合によってはセルフケアとして、ご自宅で行って頂ける利点があります。

鍼は何でできているの?

ステンレスのほか、金、銀などで作られたものがありますが、一般的にはコストや衛生・安全性の管理という観点から扱いやすいステンレス鍼が最もよく使われています。
鍼の太さはΦ0.12mm~0.34mm(日本人の髪の太さは約0.08mm)、長さは0.6mm~12cmまであり、治療の目的や患者さんの刺激に対する感受性によって使い分けます。
当院ではステンレス製のディスポーザブル鍼(1回で使い捨てる鍼)を使用していますので、感染の危険性はありません。

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